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ブラック企業×レゴシリアスプレイのワークショップを開催しました

著者:長池涼太(ブラック企業研究家)

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2020年2月15日の土曜日にコミュニティスペース本拠地で『ブラック企業×レゴシリアスプレイのワークショップ』を開催しました。

https://twitter.com/nr880622/status/1228599374051192835

僕もそうでしたが、ブラック企業で悩んでいる人が悩みを相談したり、共有したりできる場というのは本当に少ない。

そんな数少ない場を友人である植竹智央さんが『レゴシリアスプレイ』の資格を持っているので、ブラック企業とレゴシリアスプレイを掛け合わせたワークショップとして、ブラック企業での悩みや想いを共有しました。

レゴシリアスプレイとは?

LEGO® SERIOUS PLAY®は、遊びと学びの融合の中に、問題解決のプロセスを巧みにおり交ぜた、「新しい学びの道具」といえます。大人でも子供でも、世代や上下関係を超えて、参加できるのが特徴です。

チームの個々人が、自分の考えを素直に表す、また、他のメンバーから、多角的な視点で自らの考えに啓発を受けるのが最初のステップです。チーム全体が、このプロセスを共有することにより、個々人の考えが、次元の高い、ダイナミックな考えへ統合・昇華することができます。

LEGO® SERIOUS PLAY®?レゴ®シリアスプレイ®とは?

あなたも幼少期に一度は『レゴブロック』で遊んだことがあるかもしれません。

そんなレゴブロックは最近では「レゴシリアスプレイ(LEGO® SERIOUS PLAY®)」と題して、会社の研修やワークショップなどでも活用されています。

今回のイベントでは、『悪夢のようなブラック企業』をそれぞれが考えて、レゴで表現をしました。

ワークショップの流れ

ブラック企業とは何か?を共有

ワークショップの流れ・タイムライン
  • 13:00~13:10 プログラム、LEGO®Serious®Play、LEGOの簡単な使い方の紹介
  • 13:10~13:35 スキルビルディング「タワーづくり」「自分が自慢できるタワーのポイントを共有」
  • 13:35~14:00 スキルビルディング「自己紹介」:いくつかある例から1つを創る+作った作品に3パーツ以内をつけて自分らしさを出して自己紹介
  • 14:00~14:35 スキルビルディング「悪夢のようなブラック企業を創ってみよう」+各自が経験したブラック企業や現在の職場を創ってもらう
  • 14:35~14:45 休憩
  • 14:45~15:15 「5年後の自分がなりたい姿」を創る
  • 15:15~15:30 各自5年後の自分がなりたい姿を発表し合い、感想
  • 15:30~16:30 情報交換会

まずはレゴブロックを使う前に、参加者全員で『ブラック企業』に対する認識を改めて共有しました。

僕の場合はハラスメント(パワハラ)が酷い職場でしたし、前回のブラック企業座談会の参加者で「雇用形態を勝手に変えられた(正社員→パート)」なんて方もいましたので、会社によって本当にいろんなパターンがあります。

レゴブロックを使い、『悪夢のようなブラック企業』を作る

そしてブラックとは何か?を踏まえた上で、レゴシリアスプレイ。『悪夢のようなブラック企業』をテーマにそれぞれがレゴブロックでブラック企業を表現しました。

その中で一部の作品を紹介します。

僕の作品。ブラック企業は閉鎖的なイメージ

僕が思うブラック企業

僕の中でブラック企業は『閉鎖的』なイメージがありました。なので、壁や天井をきっちり作り、目のパーツで監視されている様子も表現しました。

僕自身、ブラック企業で悩んでいた時は家と会社の往復の日々で家と会社以外の世界をほとんど知らないで過ごしてきました。その中でたまたま学生時代の先輩や恩師と再会して、そこでようやく自分の会社がおかしいということを認識できました。

ちなみに外にいる白い服の人は、ブラック企業で悩んでいる人の友人などをイメージしました。

僕自身、先輩や恩師に助けられた部分もあったので、そういう助けになる人が家族でも友人でも良いから一人いるだけでもだいぶ違うと思っています。

植竹君の作品。経営者と社員の壁を表現

植竹君の思うブラック企業

こちらは僕と一緒に主催した植竹君の作品。

上に立っている経営者と社員の壁、差を表現。更に裏側は、パーツが少なくスカスカで見た目(会社)は成り立っているように見えて、実はギリギリの状態。

でも社長は、そこには目もくれず社員を叱りつけて地位や名誉をひけらかす。一方で、そんなギリギリの状態は社員には見せたくない。

というように全作品の中で、唯一経営者側の視点に立った表現はなるほどなと思いました。この辺は、普段の仕事で経営者との接点もあるからこそできますね。

個室で会社に軟禁されている要塞のような表現

要塞のようなブラック企業

屋根(黄色のパーツ)で見えませんが、中で社員が軟禁されているような状態で働いているのを表現。しかも中には目のパーツ(監視カメラ)もあり、監視をされていることもあわせて表現しています。

作品を一人一人発表した後に受けた質問

「ここで苦しんでいる人を助けるにはどうすれば良いか?」

作った人曰く、

  • 自分から辞める(難しければ出社拒否、内容証明、診断書)
  • 第三者が引っ張り出す、辞めさせる

とのことでした。この点は僕も同じ考えで、結局ブラック企業の問題の解決って『辞めること』に尽きるなと思います。もちろん辞めづらいというのもありますし僕もそうでしたが、ブラック企業が変わるというのは現実問題として非常に難しい(ほぼ不可能)です。

第三者は法律や医療の専門家がいると心強いですね。

それぞれの作品をつなげる

レゴで作った作品をつなげる

参加者それぞれの作品をつなげてみました。

りょうた
りょうた

赤いホースのようなものや鎖がつなぐ役割のパーツです。

僕の場合、ブラック企業で悩んでいる人を救済する人(自分も含めて)や同じような活動している人(コンサルなど)ともつながるかなと思いました。弁護士など専門資格を持っているわけではないので、直接アプローチするとすれば今回の植竹君のようにレゴの資格など自分にない力を持っている人とつながり、そこで今回のイベントのような化学反応が起こせるのかなと思いました。

もちろん僕の場合はブログやSNSの『発信力』という強みはあるので、自分にできることは最大限に活用する。

今回のイベントへの想い

僕自身、ブラック企業で実際に働いて苦しんでいました。

特に塾講師をやっていた頃は本当に辛かったですが、当時はそんなブラック企業での悩みを相談できる人が当初はいませんでした。そのため一人で抱えこんで、ひたすらストレスが溜まったという日々でした。

僕はたまたま高校の先輩や恩師に再会する機会があり、そこで会社の現状などを話した結果辞める決意ができました。でも、もしこの再会がなかったらブラック企業を辞めることができなかったかもしれません。

ましてブラック企業での生活となるとどうしても家と会社以外の世界に疎くなってしまうので、だからこそそのような悩みを共有する重要性を実感しました

もしあなたやあなたのお友達がブラック企業で悩んでいたら、ちょっとでも想いを共有するなどお話してみませんか?もちろん僕も力になります。

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