著者:長池涼太(ブラック企業研究家)
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僕は正社員の塾講師として4年勤め、小中学生の数学(算数)と理科を担当していました。
受験生も担当し、茨城県内で水戸一高や日立一高など進学校にも教え子を輩出しました。
正直長時間労働などもありブラック企業な要素が多かったですが、それを差し引いても農業や派遣事務などほかに経験してきた職業と比べると塾は仕事自体は楽しかったし、やりがいのある仕事だったと思っています。
今回の記事では塾講師のいいところ、やりがいを紹介しています。
塾講師としてのやりがいを感じるとき
僕が塾講師をやってきた中でやりがいを感じた場面は主に
基本的に正社員ベースで考えましたが、アルバイトでもだいたい同じと考えていいです。
生徒の成長
教育業界あるあるだと思いますが、やはり生徒の成長を実感できた時は嬉しいですね。
- 今までできなかった問題ができるようになった
- テストの点数や順位が上がった
などですね。
塾講師はある意味成果が分かりやすい仕事でもあるので、その点ではモチベーションを保ちやすい職業かもしれません。
数字で出るので実感しやすい。
志望校合格の達成感
そして塾講師や生徒の最終目標は志望校合格です。
合格に向けて日々授業、勉強をしています。
茨城県は毎年3月の半ばに公立高校の合格発表があり、僕がいた塾は合格発表の日は朝から教室を開けて生徒が合格の報告に来るのを待っていました。
この日は生徒と講師で合格の喜びを分かち合う最高の日ですね。
この日のために塾講師の仕事をしてきたといってもいいですね。
直接感謝される
僕は塾以外に建設会社の事務や農業を経験していますが、この2つはいわゆる「B to B」と呼ばれる業態で主に会社相手に仕事をし、かつ僕がやってた仕事は取引先と直接の接点はあまりなかったです。
「BtoB」は“Business to Business”の略称で、簡単に言えば企業同士のビジネスを指す言葉です。
BtoCが一般消費者をビジネスターゲットとするのに対し、BtoBは企業相手に事業や商取引を行うことが特徴です。
BtoBとBtoCの違いとは?その魅力や仕事内容、企業の探し方を伝授|dodaキャンパス
一方で塾講師は生徒や保護者といった個人を相手にする「B to C」という業態。
「BtoC」は、“Business to Consumer”の略称。企業がモノやサービスを直接個人(一般消費者)に提供するビジネスモデルです。例えば、私たちが普段買い物をするコンビニ・スーパー・百貨店・ドラッグストアをはじめ、旅行やホテルなど、普段個人として利用するものはすべてBtoC事業に分類されます。
BtoBとBtoCの違いとは?その魅力や仕事内容、企業の探し方を伝授|dodaキャンパス
この手の仕事はお客さんに直接感謝されることも多いです。
そして面談当日を迎えました。
授業のあとの面談、開口一番に保護者から出た言葉が、ありがとうございます。
という言葉。
少し拍子抜けしましたが、今までの数学の授業がその生徒に良い影響を与えたとのことでした。
先述の生徒の成績が上がったときや志望校に合格したときもそうでしたが、直接感謝されると仕事にやりがいも感じやすいです。
居残りで生徒の特訓をしたら保護者に感謝された|ティーチャーズメディア
上記の記事は僕が別サイトで塾講師時代の経験を書いたライター記事ですが、担当の数学の成績が上がったということでわざわざ保護者が僕を指名して面談してくれたくらいでした。
ちなみにもう一つ続いた仕事で運転代行がありましたが、こちらもB to Cの仕事でした。
お客さんとコミュニケーションをとることも多く、僕はこのタイプの仕事のほうが合うようでした。
自分の成長を実感しやすい
これはないという人もいそうですが、個人的にはあると思いました。
塾講師1年目の時は授業を進めるのが精いっぱいだったので、正直上手い授業はあまりできた感じはなかったですし、生徒への細かい気配りや観察まではできなかったと今は思っています。
ただ、2年目3年目と年数を重ねていくごとに授業のスキルはもちろん、
- 雑談で生徒を笑わせる(授業にリンクする内容だとより良い)
- 生徒の実力に合わせて微妙に授業内容を調節する
- 授業後に迎えに来た保護者と軽くコミュニケーションを取って生徒のことをより理解する
など授業以外のことの能力も上がっていきました。
ある意味、塾講師として授業を進めるのは当たり前でいかに生徒を引き込むかは重要ですね。
生徒と接する時間が楽しい
やりがいとはちょっと違いますが、授業中や授業前後でのちょっとした雑談も僕は大事にしていました。
こういう些細なことでも生徒との関係性は向上しますし、何よりシンプルに楽しいです。
塾講師は長時間労働などブラックな要素も多く大変な仕事ですが、生徒との時間は純粋に楽しかったですし疲労が和らぐ感覚はありました。
正直塾講師をやっててメンタル的につらい時期もありましたが、その辺は生徒にも助けられたと思います。
ただしあくまで先生と生徒という関係なので仲良くなりすぎて連絡先を交換したり、まして交際などはNGなので距離感は保ちましょう。
塾講師として大切にしてほしいこと
生徒に対する責任感を持つ
塾講師の使命は生徒を志望校に合格させること。
下手をすると志望校に合格するか落ちて別の高校に行くかでその後の人生が大きく変わることも考えられます。
そう考えると塾講師って意外と生徒の人生への影響力が大きいとも言えますし、それだけ責任の伴う仕事とも言えます。
僕も高校の時の先生や先輩などとはいまだにつながりがあったり、仕事に絡むこともあるので僕も違う膏肓に入ってたら全然違う人生になってたと思います。
もっと言えば高校が変われば行けるであろう大学も変わりますからね。
生徒一人一人に気を配る
特に集団授業での話ですが、活発ないわゆる陽キャっぽい子からすごく内気な子までいろんな子がいます。
また、集団授業のクラスはある程度学力に合わせてクラス編成を組む場合もありますが、それでも個人の学力にある程度差が出ることもあります。
そうなると単調な授業だと勉強が得意な子は理解できるけど、苦手な子は理解できないみたいなケースも発生します。
この辺はコツが必要だったり少し難しい話ですが、
- 雑談を駆使して生徒を引き込む
- 褒めてモチベーションを上げる
- 授業前後でフォローを入れる
など色々と工夫はしていました。
このあたりは1人で考えてもわからないので、他教科の先生や教室長にも相談しながらやっていました。
生徒や保護者の信頼を得る
塾講師も「サービス業」です。
いかにお客さんである生徒や保護者の信頼を得るかがカギになります。
しっかり授業をして成績を上げれば文句を言われることはそうはないですが、それでも生徒や保護者の信頼を得ることは大きなプラスになります。
単純に辞められることで塾としての収益が落ちる面もありますが、信頼関係が築けていると授業・クラス運営も円滑に進み勉強にもいい影響が出ますからね。
まとめ
- 生徒の成長を実感できる瞬間がうれしい
- 志望校合格は一番やりがいを感じる
- 生徒や保護者から直接感謝される
- 授業など自分の成長を実感しやすい
- 生徒と接する時間が純粋に楽しい
- 生徒に対する責任感を持つべし
- 生徒や保護者の信頼を得ると仕事が円滑に回りやすい
このように塾講師のやりがいってたくさんあります。
ブラックな要素は排除してほしいと思いつつ、やりがいを実感しやすい点は塾講師の魅力です。
今でも塾講師の仕事は嫌いではないので、少しでも労働環境などを改善していただけたらと思います。