著者:長池涼太(ブラック企業研究家)
この記事には広告を含む場合があります。
記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。
ブロガー歴7年のりょうたです。
ブロガーって毎年たくさんの人が誕生していて、「会社を辞めてブロガー一本で食べていきたい」なんて方もSNS上ではよく見かける印象です。そんな僕もフリーランスブロガーということで、ある意味ブログで食べている人間ですが、そんな僕だから言える「ブロガーはやめとけ!」
もちろんブロガーになることのメリットもたくさんありますが、デメリットもたくさんあるのでこの記事を通じてよく考えてブロガーになっていただければと思います。
7年ブロガーをやっている僕が「ブロガーはやめとけ」という理由
僕は2016年からブロガーをやっていて歴はかなり長いほうですが、それでも安易にブロガーを勧めることはしません。
理由は主に以下の通りです。
稼げるのに時間がかかるから
ブログで稼ぐ主な手段として『SEO対策』があります。
SEOとは、Search Engine Optimizationの略で「検索エンジン最適化」を意味します。「SEO対策」とも呼ばれ、具体的には検索ユーザーが求める有益なコンテンツを提供して、そのコンテンツがGoogleなどの検索エンジンに正しく評価されるようにWebサイトを改善することです。
【2023年最新】SEOとは?8つのSEO対策やチェックリストなど基本施策を初心者にわかりやすく紹介!
Googleなどの検索の上位に出てくるように記事の内容などを改善することですが、基本的に記事を書いてから検索上位に載るまでは2,3か月など月単位の時間がかかります。特に立ち上げたばかりのサイトでは顕著です。
そのため、これからブログを始めるもしくは始めたばかりのブログの場合は、いかにSEO対策をやっても目に見える結果が出るまでには仕様上どうしても時間がかかるものです。
副業でブロガーをやるときの時間管理が意外と難しい
ブログというと記事を書くだけでも時間がかかるものですがそれだけではありません。
- 狙う検索キーワードの選定
- 見出しなど記事の構成を練る
- 記事中で使う画像、動画の撮影と選定
- 競合調査(狙っているキーワードで検索したときに出てくる他サイトのチェック)
など記事を書く前にやることも意外と多いです。
そのためブログでガチでやっていこうとすると、意外と時間や労力がかかるため特に副業でブログをやる場合は、本業との時間の兼ね合いには人一倍気をつけなければなりません。
続かない人が多いから
一方、Twitterで「ブログ 継続率」と検索すると、多くのブロガーが経験則から継続率を推測しています。
Twitterの意見では、ブログが1年継続する割合は10~20%程度と考えられています。
なかには、3%との厳しい意見も。
これらのことからも、1年間継続できるのは5~10人に1人程度と捉えられます。
ブログは続かない人が9割!続けるための対処や習慣化の方法|エックスサーバー
ブログは長く続く人は本に一握りです。諸説ありますが、僕の体感も込みで1年続く人でも1~2割くらいのイメージです。
デザインやプログラミングなどと違って専門的なスキルがそこまで要求されない点で、参入のハードルこそ低いものの稼げるまで・結果が出るまでに時間がかかる点で、途中で心が折れて辞めてしまう人が多いと考えられます。ちなみに当ブログは2016年8月から継続しています。
僕にもいわゆる『同期ブロガー』という方がいっぱいいましたが、今も続いている人はいません…。
7年も続くとなると、おそらく1%以下の世界でしょうね。
Webデザインや動画編集と比べて地味だから
Webデザインはサイトの見た目のカッコよさがありますし、動画編集は最近はやっていたりでやる人が増えている印象です。
その点、ブログはぱっと見のカッコよさに欠けたり、昔からあるものの派手に流行っているわけでもないため、どうしても地味な印象は否めません。
でもWebデザインは専用のそれなりに高いソフトが必須ですし、動画編集もソフトもそうですしそれなりに高スペックのパソコンが必須なので、意外とハードル高いんですよね。
加えてやる人が増えている以上、競争率はどんどん上がってますから…。
副業やネットに疎い人からすると『怪しい』イメージがある
ブログに限らず『ネットで稼いでいる』職業は胡散臭いイメージを持たれやすい場合もあります。特に中高年世代など副業やネットに疎遠な人からすると、ブログなどは完全に未知の領域のためより胡散臭いイメージは持たれやすいです。
説明が難しい部分もあるので、理解できなさそうな人には無理に理解してもらわなくてもいいと思います。
ただし結婚してるなどで家族がいる場合は家族の理解は必須なので、ちゃんと説明しておきましょう。
数年前はブログ『だけで』食べている人も見られた
体感ですが、特に2016年~2018年ごろは今以上にブログ『だけで』食べていってる人が多かったと感じています。特に僕がブロガーになった2016年は会社を辞めてまでブロガーに専念して数か月で会社の給料をはるかにしのぐ額を稼ぐような猛者もいました。
今もブロガーだけで食べている人がいないわけでないですが、SNSを見てる限りだとかなり減った印象です。
ブログだけで食べてる人はそもそもSNSでは発信をしなくなった可能性もありますが、少なくとも以前ほどは目立たなくなった気がします。
今はブログの難易度が上がっている
各分野で企業サイトなどの大型メディアの参入が相次いでいる
僕みたいなブロガーは「個人」でやっていて、法人が運営しているわけではありません。しかし最近では、法人(民間企業、NPO法人など)がメディアを作って運営することも増えており、そのようなメディアも競争相手として認識しなければなりません。
加えてSEO上、法人のメディアのほうが個人より優位になりやすいことも多いため、僕みたく個人ブロガーとしてやっていく人は競争相手から発信のジャンルなど考える要素がかなり多くなります。
ブロガー自体が増えており競争相手が多い
特にX(Twitter)を見て感じたり、2016年からブロガーをやってて思うのがブロガーの人口自体は増えてるなと。特に最近は『副業』もある程度広まってきたこともあり、その流れでブロガーも増えたようです。ブログに限りませんが、人口が増えるということはそれだけ『ライバルが多い』とも言えます。
加えて先述の大型メディアの参入も考慮すると、ブログ自体がすでにいわゆる『レッドオーシャン』な側面もあります。
ブロガーは安易に勧めないけどやる価値はある
そんなわけでいわゆる『専業』のブロガーは安易に勧められませんが、ただ稼ぐことをある程度捨てたうえでならブロガーをやる価値は大いにあると思いますし、何より得られるものが多いです。僕が7年間ブロガーをやってきた中で感じたブロガーのメリットは以下の通り。
ほかの副業などより初期費用は安く金銭的なリスクは少ない
ブログにおける初期費用は意外と少なく、
という感じで数千円あればブログは始められます。
はてなブログなどのブログサービスであればサーバーもいらないためさらに安くなる。
また、ブログは動画やデザインと違って高スペックなパソコンや専用のソフトなどはいらないため、標準レベルのパソコンであれば問題なく始められます。手軽に始められる点は、ブログの大きな魅力ですね。
Webマーケティング全般のスキルが自然と身につく
ブログで稼ぐことにおいてはSEO(対策)が必須ですが、SEOはWebマーケティングの一種にすぎません。ただしブログはSEO以外にも
- SNS運用
- ライティングスキル
- デザインスキル(基礎レベル)
- HTMLやCSSなどのコードの扱い
などマーケティングに関わることに広く触れられます。極論、ブログをマスターすれば下手なマーケターよりマーケティングスキルは身についています。
ちなみに僕のブログ仲間で、転職活動中に書いてたブログがとある企業の人の目に留まりその企業に転職することになったこともありました。
特にスキルや専門知識がなくても記事を書いていく中で自然と身につく
品質評価者は、Google が E-A-T と呼ぶ基準をコンテンツが満たしているかを判断するために特別な訓練を受けています。この基準は「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「Trustworthiness(信頼性)」を意味します。ガイドラインを確認することで、E-A-T の観点からコンテンツを評価して、検討すべき改善点を見つけられるかもしれません。
2019 年 8 月の Google コア アップデートについてサイト所有者が知っておくべきこと|グーグル検索セントラルブログ
ブログ(SEO)において重要視される要素の一つに「専門性」があります。何を発信するにしても、その分野に対しての専門性が認められる人・ブログのほうが検索上位に載りやすく収益も出やすい傾向があります。ただ、ブログをこれからやる人もしくは始めたばかりの人ですでに専門性を持っている人は少ないです。
実は僕も2016年にブログを始めた段階ではブラック企業・働き方の知見もそこまでたまっていませんでしたし、HSPに至ってはまだ知らなかった頃でした。ただ、ブログ発信をしていく中でいろいろと調べて学んでいくうちに専門家にも引けを取らないレベルの知識を得ることができました。
専門性はブログ運営を通じて培うこともできます。
好きな場所で仕事ができる
ブログなどノートパソコンだけでできるもの全般に言えますが、Wi-Fiなどネット環境さえあればどこでも仕事ができます。そのため、自宅はもちろんカフェ、コワーキングスペースなどその時の気分に合わせて仕事場所を変えるなんてこともできます。
上手く回せば不労収入っぽくなる
多くのブロガーはGoogle Adsenseやアフィリエイトで収益を得ています。そしてこれらブログの収益は時間問わず発生します。極論、あなたが会社で仕事をしている間や寝ている間、遊んでいる間に収益が発生することもあり得ます。
このような不労所得っぽい形は記事を書くことで収入を得るWebライターや動画を作ることで収入を得る動画編集ではまずありえません。もちろんブログを不労所得っぽくするには時間と労力がかかりますが、あきらめずに積み重ねていくことでたどり着ける境地でもあります。
仲間を見つけやすい
ブロガーやライターなどオンライン主体の仕事だったりフリーランスだと一人で仕事をすることも多いため孤立しやすいです。特に一人でいることに心細い感情を抱きやすい人は精神的にもかなりきついです。
ただブロガーに関しては僕が運営するイバライターもそうですが、オンラインも含めればブロガーのイベントやコミュニティは意外とあります。イバライターのようにオフラインの要素もあれば直接相談もできますが、オンラインでも最近はZoomなどがありますので、何かしらブログのコミュニティに入ると精神的に楽だったり、有益なブログ情報を得られるなどのメリットがあります。
ちなみ以前知人からライター案件の話をいただいたときは、僕含めイバライターメンバー数人で取り組みました。このようにコミュニティ内で仕事がもらえることもあるため、フリーランス・副業目線で見てもメリットがあります。
ブログがきっかけで飛躍することもある
個人的にブログをやってて一番大きかった出来事が新聞に載ったこと。
HSPのブロガー、茨城県のHSP第一人者として2020年9月に毎日新聞、2021年2月に朝日新聞にそれぞれ掲載していただきました。それまで新聞などメディアとは無縁でしたが、ブログでHSPを発信して専門家の域まで達したことで新聞社の目に留まったようでした。
まとめ
- 収益などで目に見える成果が出るまで数か月はかかる
- 副業でやる場合は本業との時間の兼ね合いに注意
- 企業サイトの参戦やブロガーが増えているため競争率は上がっている(ライバルが増えている)
- ほかの副業より初期投資の額は少なめなのでリスクはそこまで大きくない
- ブログを通じてWebマーケティングのスキルは一通り身につく
- 新聞掲載、ラジオ出演などブログで稼ぐとは別方向に発展・飛躍することもある
ブロガーに限りませんが一人でネットで稼ぐのは可能性はありつつ意外と難易度は高いです。一方でブロガーは無限の可能性を秘めているとも言えます。ブロガーが稼げることなどいい面を知りつつ、つぶれた・消えたブロガーもたくさん見てきただけに安易にブロガーは勧めません。
よく考えてからブロガーになりましょう。