著者:長池涼太(ブラック企業研究家)
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2020年1月15日に本拠地にて『ブラック企業座談会』を開催しました。
ブログなどネット上ではブラック企業に関する発信をしていますが、オフラインの場でブラック企業に関して話す機会は意外とありませんでした。
表には出ていないけど茨城県でもブラック企業に悩んでいる人、悩んでいた人はいる。
悩んでいる人には打開策を見つけてほしいし、同時にこのイベントを通じてブラック企業に入らない、抜け出せる手助けになればと思います。
ブラック企業の実例
ここからは参加者(女性)がこれまで勤務した会社の実例。
掲載許可は取ってます。
歯科医院の事務
ここの一番の問題点はハローワークで提示された求人内容と実際の業務内容がまるっきり違っていたことでした。実際は普通に事務の仕事をするはずが実際は、
- 病院の外の草取り
- 使った資料(紙)を燃やす
などいわゆる雑務ばかり…。たまにありますよね。給料などの条件を一通り確認して、入社したら全然違っていたなんてこと。ちゃんとした事務の仕事がほとんどなかったそうです。
クリニックの事務
そして転職したのが同じく医療系のクリニックの事務。年配の男性の院長がいて、以下は全て女性の職場。いわゆる『ワンマン経営』な職場で、なかなかぶっ飛んだ感じの方だったそう。
- 「お前はバカだ!」「キ〇ガイだ!」などと怒鳴られた
- 飲み会で院長から手を握られたり、だきつかれるなどのセクハラ
- ↑これを社内の人(女性)に相談しても「仕方ないよ」と一蹴された
という風に、社内に人がどうもまともではない感じ。特にセクハラについては、院長以外女性なのでその人たちが助けてくれるかと思いきや、全然フォローもしてくれなかったみたいですから。
中古車販売の事務(大手)
茨城県内の事業所ですが、ここは4つの中で唯一の大手企業(名前出したら、僕でも知っている所でした)
ここも問題点をざっくり挙げると、
- 当初は普通に8時間くらいの労働が、いつの間にか労働時間12時間がデフォルトになった
- お局さんが営業のマージンを横取りした
- 整備士がぬけた関係で、事務がカバーに回る
- それゆえ事務の仕事がおろそかになり残業せざるを得ない
- 「売り上げ出した人が正義!」な風潮
- 安さを売りにしてるからか客からの理不尽なクレームが多い
- 営業時間外の納車などの対応を迫る
個人的には4つの中で一番僕のブラック企業のイメージに近い雰囲気でした。お局さんや理不尽な客など『人』が絡む印象。安さを追い求めすぎると、客の質も下がりますね。
組合の事務
ここは今までブログで発信したブラック企業とは少しタイプが違いました。社内のシステムが整っていないような印象で、
- 条件を満たしているのに、雇用保険未加入
- 雇用契約書がなかった(義務ではないけど、トラブル回避のためあったほうが良い)
- 上司が領収書抜きで経費を落とそうとしてた
- 休職でいない間に、正社員からパートに雇用形態が勝手に変えられていた
といった問題がありました。僕の過去の職場もブラック企業とは言え、こういった手続き的な所はまだしっかりしていたので、
こんな会社もあるのか…(;^ω^)
と内心驚きました(笑)パワハラだの長時間労働だの、それ以前の問題ですね。
これら会社ごとの事案は別記事でまとめました。
ブラック企業を辞めた方が良いリスト
ブラック企業に対してはいろんな意見がありますが、結局ブラック企業に関する悩みを解決するには『辞めること』が一番の解決策になってきます。
座談会の後半は参加者全員で、『この状態になったら会社を辞めたほうが良い』という基準・リストを作ってみました。結果、ブラック企業のパターンとして見えてきたのが大きく3つで、
- そもそもの会社のシステム(保険関係など)
- 人間関係
- 体・メンタルの体調面
この3つに分けられると考えられました。
会社のシステムが整っていない
本来あるはずの社会保険が整っていなかったり、残業代が出ないなどですね。今回の話で言えば、
- 『求人票と実際の仕事内容が違った』
- 『勝手に雇用形態を変えられた』
なども該当します。一番根本的な話ですが、ここがしっかりしてないと入社しても心地よく働くことができません。
そういえば正社員の塾講師になったときに、社長がなかなか健康保険証を渡してくれず、結局入社半年くらい保険証無しで過ごしたことがありました。単純に忘れてたらしいですが(笑)
社内の人に問題がある
いわゆる『人間関係』の問題ですね。ここに問題のある会社も多いです。僕で言えばパワハラはけっこう受けてきましたし、最近は男女問わずセクハラもありますよね。
パワハラの実例と対策まとめ
特にストレスが溜まったり、鬱などの精神疾患に結びつきやすいパターンです。僕の場合、派遣事務のときは危ないところまで行きました。
体調が著しく悪い
人間関係が原因の場合が多いですが、ストレスが溜まることで
- 胃腸に異常をきたす(過敏性腸症候群など)
- 自律神経に異常が生じる
- 鬱病になる
など身体やメンタルに異常をきたすこともあります。ここまで体調が悪い状態で無理に仕事をしても、どんどん体調が悪くなっていくだけなので、最低でも休職はしたほうが良いです。
僕は休職はせず無理矢理出勤し続けましたが、辞める前にドクターストップがかかったこともありましたし、当時の後遺症で今でも疲れが溜まると胃腸が痛くなるとかはあります。過敏性腸症候群がまさにそうですが、この手の病は基本的に完治することはなく、後々ストレスなどで再発することもあります。医者にも言われました。
そのため、今の僕も体調には人一倍気をつかっています。いずれにしても、体調が悪いのに無理に仕事をするのは絶対にやってはいけません。
ブラック企業を辞めることは罪じゃない
社会問題になっているのでブラック企業についての情報自体はたくさんありますが、実際今回のイベントのようにじっくり話す機会というのは意外とありませんでした。
僕自身、新たなブラック企業のパターンを知ることができましたし、逆に参加者には僕の知るブラック企業のパターンや対処法を共有できたかと思います。
僕ふくめ今回の参加者も仕事を数か月で辞めたこともあり、転々としていますがそれ自体は悪いことではありません。
むしろ職場のヤバさは聞いているだけでも伝わってきたので、早く辞めたからこそ被害が最小限で済んだとも言えます。
ヤバそうな会社は早めに辞めましょう!
翌月には続編としてブラック企業とレゴブロックを掛け合わせたワークショップを開催しました。