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ブラック企業は早く脱出せよ!20代を棒に振らない戦略解説

著者:長池涼太(ブラック企業研究家)

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ブラック企業では長時間労働やハラスメントなど様々な法律違反が行われていますが、無理に働き続けると体調面やメンタルなどいろんなところで悪影響が出ます。

ブラック企業で耐えるメリットって長い目で見ると意外とないため、早めに辞めて次の職場に行くのが良いです。とはいえ、特に退職の経験がないと「どのような流れで会社を辞めるかわからない」など退職そのものに関して道に感じる方もいるかと思います。

今回の記事では、僕が塾講師を辞めたときの流れをベースにどのようにしてブラック企業を辞めるといいかを解説しました。

ブラック企業を辞めるのを決意するとき

長時間労働による体調不良

僕の場合は入社2年目から労働時間が大幅に増えたり、休みが大幅に減ったりしました。翌年には1度倒れて病院に行き安定剤などを処方されたくらいで、その後退職まで安定剤を毎日服用しないと体調が維持できないくらいでした

元々学生時代まではたまに風邪をひくくらいで大きく体調を崩すことはめったになかったのですが、ブラック企業にいるとこのように常時体調を崩した状態になることもよくあります。

労働基準法の範囲内など適切な労働時間であればここまで体調を崩すこともそうはないので、異常ともいえます。少なくとも僕みたく残業や労働時間が長く、かつ通院必須、薬がないと体調が維持できないレベルであれば辞めるのを視野に入れた方がいいです。

りょうた
りょうた

20代で無理をし過ぎると、後遺症的な形で30代以降に体調面に影響が出ます。僕も後遺症的なもので胃腸が弱くなったり体力がかなり落ちてしまったため、再び週5で正社員をやるのは難しいです。

ハラスメントによるメンタルがやられる

長時間労働に加えて、ハラスメントはメンタルに来ることも多いです。僕の場合、塾は長時間労働が主でハラスメントはあまりなかったですが、次の転職先の農業法人では社長にパワハラを受けてクビになりました。

社員が仕事をしている事務所内で社長に30分人格否定込みの説教をノンストップで受け続けて最終的にクビになりました。これがもとで働くことがトラウマになり、その約2年をニートとして過ごしました。

りょうた
りょうた

ハラスメント系は会社にいる間もつらいですが、会社を辞めた後もトラウマになるケースが多いようです。

ブラック企業を辞める前にやったこと

辞める時期を決めておく

塾講師を辞めるまでの時系列

「辞める」とただ思うだけだと先延ばしをしてしまい、いつまでたってもブラック企業を辞めることができません。そう思い僕は「○年の○月に辞める」と具体的に会社を辞める時期を自分の中で決めました

具体的には入社3年目の2014年の1月の段階で「2016年2月(年度末)」で辞めることを決意。すぐに辞めなかったのは

  • 職歴としてある程度の年数(3年以上)を重ねようと思った
  • 当時持っていた某クラスに個人的な思い入れがあったため(かつ2016年はちょうどそのクラスが受験だった)
  • 当時の貯金では辞めた後の生活費が心もとなかったので、1~2年分くらいの生活費を貯めたうえで辞めれば安心と思った

が理由でした。すでに長時間労働が常態化して苦しい時期でしたが、辞める時期が決まったことで「あと〇か月」と終わりが見えてきたので多少なりとも精神的に楽になった気はしました。

りょうた
りょうた

ただこれから辞める人は2年も耐えるのはさすがに長すぎるので、長くても数か月~1年をめどに辞める方向で考えましょう。いずれにしても辞める時期をあらかじめ決めておくだけでもだいぶ違います。

信頼できる友人等に相談

ただ辞めるのを決意したとはいえ、まだまだ退職や転職に関しては未知の部分も多く辞めたら辞めたなりの不安も感じていました。当然このようなデリケートな話はいかに仲が良くても社内の人には相談できません。

不安を抱えつつ誰にも相談できない日々を1年くらい過ごしていましたが、そんな中であったのが高校時代の部活仲間との飲み会。飲み会自体は仕事の時間の関係上間に合わなかったのですが、その時来ていた先輩たちが時間を作ってくれて深夜のファミレスでご飯を食べることにしました。そこで僕は初めて会社の現状や辞めたいなどのことを初めて口に出して話しました。

ここで良かったのは先輩たちがみんな転職経験があったこと。これがもし転職経験がないような人だったら頭ごなしに否定されていましたが、転職経験があることで転職のメリット・デメリットを客観的な目線で教えていただき、気持ちが楽になったと同時に改めて自分自身を客観視することができました。

加えてこの数か月後に高校の同窓会で部活でお世話になっていた先生にも再開。その先生に関しては同窓会後に時間を取ってくださり1時間ほど仕事に関して話し込みました。そして最終的に後述のジョブカフェという場所を紹介してもらいそこに行くことになりました。

りょうた
りょうた

今思えばもっと早くこういう人たちに相談しておけばよかったですね。

ジョブカフェで転職活動を少し進めて道筋を作った

りょうた
りょうた

ジョブカフェは各都道府県に設置されており、茨城県内では水戸の「いばらき就職支援センター」など6か所にあります。

いばらき就職支援センターの主な事業概要

就職支援

  • 求人情報、仕事の悩みや不安に関する相談や適性診断、各種就職支援、職業紹介など一連の就職に関するサービスを提供します。
  • 面接対策やビジネスマナーの習得を目的とした、オープンセミナーおよびスキルアップセミナーを実施します。
  • 高校、大学、専門学校、市町村等にキャリアカウンセラーを派遣し、出張カウンセリングおよびセミナーを実施します。
  • 求人開拓員を配置し、求人開拓を行っています。

労働相談

  • 労働条件、採用、解雇、配置転換、賃金不払、職場でのいじめ、パワハラ、セクハラ等、労働問題に関する相談をお受けしています。
いばらき就職支援センター

基本的なことはハローワークに近いですが、ハローワークに比べると若者に特化している傾向があります。そのほか就職に向けての相談などはハローワーク同様に可能で、職業相談や履歴書・職務経歴書の指導や添削もやってくれますし、キャリアカウンセリングなどハローワークより専門的なことができるスタッフがいます。

りょうた
りょうた

ハローワークと違い、キャリアカウンセラーなどの専門職の方がいます。

またジョブカフェ主催の就職面接会、その他セミナーなどもやっており就職・転職に困っている人にとって心強いコンテンツもたくさんあります。昨今は転職サイトや転職エージェントなどオンラインでの支援も充実していますが、対面だからこその強みもありジョブカフェは活用の余地があります。

僕も先述の高校の先生にジョブカフェの存在を教えてもらいました。まずは塾でのブラックな現状などを軽く話すくらいで終わると思いきや、思いのほかジョブカフェの方が「それブラックだよ!」と強めに反応してくれたことに加えて、その日のうちに転職の流れの説明をしていただいたり、現状応募できそうな求人の紹介まで受けたことで転職活動のイメージが一気にわきました。

さすがに辞めるまでの間に次の転職先は決まりませんでしたが、履歴書や職務経歴書のベースは作れてすぐに面接などの選考にもチャレンジできる状態で辞めました。

りょうた
りょうた

退職後や転職活動のイメージがわくと退職のハードルも一気に下がりますね。

当面の生活費を貯めておいた

ただ辞めるとなったときに退職後の未知数とは言いつつ収入が途絶えることは当時の僕でも容易に想像できました。退職してすぐ次の会社に転職するのが一番いいでしょうが、ブラック企業の性質上休みが少なく会社にいる間はそもそも転職活動にも時間をさけなかったため、会社を辞めたらある程度は無職の期間はあるだろうと予測しました。

そこで当時の僕は普段の固定費や生活費などをすべてExcelで記録して月々どれくらいのお金がかかるかを正確に把握しました。それが分かればおのずとたとえば1年分の生活費の予測もできるため、「○○万円貯めれば、○ヶ月は無収入でも大丈夫だろう」みたいな計算もできました。

会社を辞めるのを決意してから実際に辞めるまで2年かかってはしまいましたが、その分貯金の期間を設けることで僕の中では2年弱くらいは無収入でも大丈夫なくらいの貯金をした上で会社を辞めることができました。

退職を伝えるポイント

可能であれば引き継ぎ等もできるように早めに伝える

(期間の定めのない雇用の解約の申入れ)
第六百二十七条 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。

正社員などのように期間の定めがない雇用の場合、民法上は退職は「2週間前」までに伝えるとされています。会社によっては3か月前、半年前に伝えるようにと就業規則などで定めているところもあるそうですが、あくまでも就業規則より法律の方が効力は強いため、基本的には2週間が一つ区切りになります。

ただ2週間で辞めるとして、辞めた後も当然会社は存続します。その際残った社員が仕事をするわけですが、時には辞めた人の業務を誰かが引き継ぐことがあります。混乱などを最低限に抑えるために業務の引継ぎはちゃんとやっておきましょう

僕の場合は塾講師でしたが、自分の持ちクラスの引継ぎとして主に生徒個人の成績や特性、クラス全体の雰囲気などを次に担当する講師に引継ぎしました。

りょうた
りょうた

業務の引継ぎ自体は法的に定められているものではないですが、やっておくほうが親切ですね。ただしうつ病などの精神疾患を発症するなど一刻を争うレベルの場合は引き継ぎよりも休む、退職等を優先しましょう。

相談というよりは「辞めます」と報告のような形で伝える

そんなわけで2週間前に退職の意思を伝えるという目安はありますが、いざ辞めることを伝えたとしても引き止められるケースもあります。こればかりは会社や伝えた上司によるので対処が難しいですが、引き留められる確率を下げるためには辞めるかを迷っているとかではなく、明確に「辞めます」と伝えるようにしましょう

りょうた
りょうた

「辞めることが決まりました」みたいなニュアンスで伝えよう。

また、個人的な体感ですがもし辞めることを伝える相手(上司)を選べるなら、転職経験のある方の方が引き止められる確率は低いと思われます。ずっとその会社一筋のような人だと退職や転職に関して偏見を持っている可能性もあり、それで引き留めをくらう可能性もあります。

いずれにしても勇気を出して少し強気にはっきりと「辞めます」と伝えることが大事です。

やりたいこと、今後のビジョンなど前向きな形で辞めることを強調する

ただし伝え方にもポイントはあって、間違っても会社に対する不満を理由として伝えるのはNGです。会社側からも良い印象はもたれませんし、何よりその場の空気はものすごく悪くなります。

そのため辞めることを伝える際は、チャレンジしたいことなどなるべく前向きな形で辞めることを強調しましょう

僕の場合は本音としては長時間労働で体を壊したなどネガティブな理由が主でしたが、さすがにそれを会社に真っ向から伝える勇気はなかったです。ただ実際のところ大学で農業を専攻していたなどで元々「自然」には興味があり自然にかかわる仕事がしたいという気持ちも本音としてありました。

加えて塾を辞める頃は僕は27歳で新しいフィールドでチャレンジするにはちょうどいいタイミングだったこともあり、会社には「30歳手前なので新たなチャレンジとして前々からやりたかった自然にかかわる仕事をしたい」という形で伝えて会社にも了承されました。

りょうた
りょうた

塾の場合、長時間労働はありましたがハラスメント等はなく社員一人一人は良い方だったので、やりたいことのチャレンジを強調したら応援するようなことを言ってもらえたのは良かったです。

執拗な引き留め、嫌がらせがある場合は退職代行の活用も考える

ここまで退職を伝えるときのポイントとして僕の体験談をベースに解説しました。よほどのブラック企業でなければここまでのポイントを押さえればだいたい退職は了承されるはずですが、中にはあの手この手で退職を引き留めたり、ひどいところだとパワハラなどの嫌がらせをしてくるような会社や上司もいます。

これが続けば退職する前にメンタルを病んでしまうリスクもあります。そのためどうしても自力で辞めるのが難しいようであれば「退職代行」の活用も視野に入れましょう。安いところでも1万円以上とお金は多少かかりますが、良いところだと弁護士や労働組合が代わりに会社と交渉してくれる退職代行業者もあるため、ハラスメントをしてくる上司や会社との接触を避けつつ確実に退職をすることも可能です。

なお単なる民間企業が運営する退職代行だと会社との交渉は法律上NG(非弁行為)のため、弁護士もしくは労働組合が運営だとより確実です。

【要注意】

  • 弁護士監修:弁護士が退職代行を実施するわけでは無いため職場との交渉不可
  • 労働組合提携:労働組合ではないため職場との交渉不可(非弁行為の可能性有り)
【退職代行ガーディアン】
りょうた
りょうた

最近は退職代行の業者も増えており、ちゃんと選ぶ必要がありますね。

たとえば『【退職代行ガーディアン】退職代行ガーディアンは労働組合が運営しているため会社との交渉も可能ですし、『弁護士法人ガイア法律事務所は弁護士が運営のため同じく会社との交渉もできます。

労働組合法人が守ってくれる
ちょっと高いけど弁護士が対応するのは心強い

まとめ

記事のまとめ
  • 長時間労働で体調が芳しくない状態が続いている、ハラスメントでメンタルがやられているという人は辞めどき
  • 辞める時期を決めておくことである程度気が楽になる
  • 当面の生活費を貯めておくと無職になったとしても安心
  • 退職を伝える際にポイントを押さえるとより伝わりやすい
  • 退職を伝えたのに執拗に嫌がらせを受ける場合、最後の手段として退職代行の活用も考えよう

あくまで僕の経験上ですが、ブラック企業脱出のためには体調と相談しながら辞めるタイミングや金銭面まで考えられるといいです。

そうは言いつつ体調やメンタルに悪影響が出てる状態で、ブラック企業に長くとどまり過ぎても後々まで影響、後遺症が残ることもあります。

ブラック企業からの脱出は計画を立てつつ、早めにやっていきましょう。

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