著者:長池涼太(ブラック企業研究家)
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無職とフリーランス。
一見接点のなさそうな2つですが、僕が両方を経験しました。フリーランスにはあっさりなった感じがありましたが、それ以前はフリーランスは未知の領域と思うことも多く
- 会社員と比べて高スペックでないといけない
- すごく稼いでる猛者が多い
などかなり敷居の高いイメージでした。ただ実際はフリーランスもいろんな人がいたり、フリーランスになったからこそ分かったこともたくさんありました。
今回は
- 無職からフリーランスになって変わったこと
- フリーランスをやる上で大事なポイント
を解説しました。
フリーランスと無職の違い
僕は2年間無職(ニート)を経験しており、フリーランスも2024年2月時点で4年半経験しています。両方を経験したからわかるフリーランスと無職の違いを以下で解説しています。
なお無職の2年間の詳細は以下の記事でもまとめています。
開業届を税務署に出しているかどうか
制度上の違いでいえば開業届を出したかどうかくらいの違いです。開業届は国税庁のHPでダウンロードできます。
開業届で主に書くことは
- 氏名、住所などの個人情報
- 職業
- 所得の種類(事業所得の人がほとんど)
- 事業の概要
くらいなのでサクッと書けます。提出もオンラインでもできますし、税務署に提出でもOKです。僕は税務署に直接提出しましたが、軽くチェック受けて数分で受理されたので拍子抜けしたくらいでした。
開業届のチェックより待ち時間のほうが長かったです(笑)
フリーランスと似たような意味合いで「個人事業主」と呼ばれる形態もあります。
一応意味合いは微妙に異なりますが、普段の仕事において特に気にする場面はないのでどちらで名乗っても問題ないです。
収入(事業所得)があるかどうか
基本的にフリーランスは自分の事業で収入を得て、無職は収入がないのがほとんどです。ただし無職でも収入を得ること自体は一応可能ですし、ちゃんと得た収入を申告すれば問題ないです。
逆にいえばフリーランスで収入がゼロの人もいるため収入の有無で一概に無職かフリーランスかの線引きはできませんが、一般論としてフリーランスは自分で何かしらの事業をやって収入を得ている人というのが世間一般の認識です。
フリーランスになるのは簡単、それより稼ぎ続けるのが大変!
と税務署の職員も言ってました。
フリーランスになって変わったこと
無職の時より堂々とできる
その人の性格にもよりますが、自分で「無職です!」というのは少し憚られるところもあるかもしれません。たとえば交流会などのイベントに行って自己紹介で無職であることを1度や2度ならまだしも、長い期間言い続けていると変な目で見られる可能性もあります。
その点フリーランスは、会社にこそ属していませんが「何かしらの仕事・活動をしている」ととらえられることが多いため、たとえ稼いでいなくても「なんかすごそう」と思われやすいです。僕もフリーランスになった直後に交流会に参加したことがありましたが、そこで初めて「フリーランスです」と自己紹介したときは、堂々とできました。
「無職」と名乗ってどう反応が来るかは運の要素も強い。
若者ばかりの場なら大丈夫ですが、年配者が多い場だといろいろと突っ込まれる可能性もあります。
確定申告しなければならない
フリーランスになって収入を得るようになるとつきものなのが『確定申告』。会社員の場合は会社で確定申告をやってくれるので社員は何もしなくていいですが、フリーランスになると自分で確定申告をやらなければいけません。
- 収入の計算や整理
- 経費の計算や整理
- 保険などの控除
- 所得に応じて税金を払う
などやることが意外とあり、特に2月~3月の確定申告の期間はヒイヒイ言っているフリーランスも多いです。特に収入や経費はあとでまとめてやろうとすると、地獄を見るのでその都度やるとより良いですし、会計ソフトを使うとだいぶ楽になります。
特に会社を退職した翌年の確定申告は「源泉徴収票」が必要になることが多いので会社から確実にもらっておこう。
ちなみに僕は、元々家計簿でマネーフォワードを使っていた関係で会計ソフトも「マネーフォワードクラウド確定申告」にしました。家計簿と会計ソフトで連携できるため、ある程度は自動で入力されるので助かっています。
会計や簿記などの知識に自信がなければ、このような会計ソフトを使うのが無難です。
税金や保険の支払いが発生することがある
そして確定申告をしたうえである程度の収入があると所得税などの税金が発生する場合もあります。会社員であれば税金は社会保険など天引きされることが多いですが、フリーランスは保険や税金も自分で払います。
会社員は天引きされたあとの額を給料として支給されていましたが、フリーランスは手元に来た額から税金などを払うことになるため、体感的には負担が大きく感じます。
特に会社を辞めた後の税金の額にびっくりすることが多いのであらかじめ税金は把握しておこう。
無職の期間を無駄にしないためにすべきこと
無職の期間は仕事など何もしなくてもいい期間とも言えますが、何もしないとただただ時間だけが過ぎていきます。今後フリーランスになるにしても就職するにしても、無職のうちにできることはやっておくと後々楽です。
人とのつながりを作る・ネットワーキング
無職においての懸念点で「お金」が挙がりますが、同時に「人とのつながりがなくなる」もあります。会社員なら誰かと接点があるため、完全につながりがなくなることはないですが、無職の場合は会社での接点はないですしずっと家にこもっている生活だとなおさら孤独になったり孤独感を感じやすいです。
僕も無職の時にブログを始めた関係で、茨城だけでなく都内や千葉県などのブロガー系のイベントにはよく行っていました。そこで仲良くなった方と今でも接点があったり、フリーランスになった今でも一緒に仕事などをすることもあるので、人とのつながりを作っておくのは大事だと実感しています。
フリーランスになってからつながりを作るのを始めると稼げるまでの不安などもあるので、助走のような意味合いで無職の時にあらかじめ人とのつながりを広げておくことでフリーランスになってからいろいろとスムーズにいきます。
多少スキルが足りなくても人とのつながりで何とかなる。
僕も現在いただく仕事の大半は知人の紹介によるものです。
具体的にどこに行けばいいかは地域にもよりますが、茨城県特に水戸やつくば近辺だと起業関連のイベントが定期的に開催されているのでそれに顔を出すのがオススメですね。僕みたいなフリーランスや副業を既にやっている方が多いですが、これから何かやるという人も大歓迎ですから。
また、コワーキングスペースもフリーランスの利用者が多いのでオススメです。
スキルアップ
スキルアップといっても分野は幅広いです。僕でいうと現在のフリーランス関連だけでも
- ブロガー歴7年以上で培ったWebマーケティングのスキル
- SNSも一通り手を付けてSNS運用もできる
- 2023年よりNPO法人の広報も請け負っており広報まわりのスキル
- 日常的にパソコンを使うためパソコン関係のスキルは問題なし(Word、Excelなども)
などがあります。特にマーケティング関連は無職の時に身につけたものがほとんどです。
もちろん会社にいながらでもスキルは身につきますが、無職の期間は『時間がある』のが最大のメリット。時間の有効活用の観点では、無職はある意味うってつけですね。
ただし無職の間は収入がないことも多いため、金銭面の不安はありますが。
体調管理
フリーランスは一部を除いて仕事が尽きたり、仕事をしない状態が続くと収入が減ったりゼロになったりします。そのため体調不良で仕事ができないとなると意外とダメージがあります。
体調管理で重要な要素の一つが睡眠や食事などの「生活習慣」ですが、生活習慣はそうすぐに変えられるものではありません。僕も塾講師時代夜型の生活をしてきてすでに辞めてから8年たちますが、いまだに夜型寄りの生活で朝型の生活に戻すのに苦労しています。
フリーランスの場合体調などの状況によって仕事の量をセーブすることも可能で、その点は会社員より融通が利きますね。
名刺を作っておく
フリーランスになるとスキル以前に「仕事を取ってくる(仕事をもらう)」ことが非常に重要です。そのため一般企業でいういわゆる営業的なこともフリーランスでは意外とやったりします。そして一般企業の営業であれば名刺交換をすると思いますが、フリーランスでも名刺はあるに越したことはないです。
そして名刺はフリーランスや会社員じゃなきゃ持ってはいけないなんてことはなく、無職であっても名刺はもってていいですしむしろ持っておくことをオススメします。特に僕みたく口下手なタイプの人は1から10まで自分の活動などを全部説明するのも大変なので、最低限名前などの情報は今やっていることを名刺に記載しておくだけでもだいぶ違います。
今現在やってることがない場合は、やりたいことでもOK。
とにかくあなたがどんな人かやどんな信念を持っているかを伝えることが大事。
実は僕も無職の時に初めて名刺を作っており、そのときはすでにブロガーとしてブログはやっていたため、名刺でも「ブロガー」であることはアピールしていました。
心の持ちようかもしれませんが、名刺があるだけでも仕事している感は出るので無職であってもブログなど何かやっていることがあればそれを書いた名刺を作っておくのもオススメです。ちなみに最近の名刺はCanvaなどで形さえ作っておけば印刷はオンラインサービスで安価(数百円から)で頼めるので、実は意外と名刺って簡単に作れます。
まとめ
- フリーランスと無職の違いは開業届を出したかどうかくらい
- フリーランスになると確定申告が必須
- 税金や保険などは自分で支払う必要がある
- フリーランスは人とのつながりがより大切
- フリーランスは体調不良を起こすと仕事にも直接影響が出るので体調管理もよりしっかりやる
- 名刺を作ろう。最近はオンラインでも手軽に作れる
もちろんフリーランスは会社員にはない大変さもあります。
ただ僕含め無職を経てフリーランスになった方もいっぱいいます。フリーランスを絶対視するつもりはありませんが、選択肢の一つとしてフリーランスも頭に入れておいて今後の人生でいろんなパターンを考えていただければと思います。